
最近、テレビとかネットで「ASMR」って言葉を聞くけど、あれってそもそも何なの?詳しく教えて欲しい。



「なんだか怪しいものじゃないの?」そう思っている方もいるかもしれません。しかし、ASMRは、私たちの心と脳に不思議な心地よさをもたらしてくれる魅力的な現象です。
美容室で髪を切るときの「ジョキジョキ」という音や、人に耳かきをしてもらっているときの「ガリガリ」という音、人が雑誌のページをめくるときの紙が擦れる音など・・・
これらの音を聴いて、頭のうずきを感じたり、リラックスしたりしたことはないですか?
それが「ASMR」と言われているものです。
頭のうずきやリラックスを引き起こす「ジョキジョキ」や「ガリガリ」などの音を、ASMR用語で「トリガー」と言うのですが、これは人によってかなり個人差があるので、説明が難しいんです。
なので、ASMRを人に説明するときによくこう言われてしまいます。



それってフェチのたぐいでしょ?
結論から先に言うと・・・



ASMRはフェチじゃないんですよ!
その理由は後でちゃんと説明しますね。
奇妙なフェチ?ASMRとは?三度の飯よりASMR好きな私が意味を解説する
記事の信頼性
- 私は2014年頃からASMRにハマっています。毎晩YouTubeでASMR動画を漁りまくっていたら、勝手に詳しくなってしまいました。
- 今までに少なくとも6,000本以上のASMR動画を観てきましたので、わりと信頼性は担保できていると思います。
読者さんへ前置きメッセージ
この記事では、長年ASMRを愛し、動画を視聴し続けてきた私が、ASMRの基本的な知識から、その仕組み、驚きの効果、人気のトリガー、そして「フェチ」との違いや安全な楽しみ方まで、初心者にも分かりやすく徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたもASMRの世界に足を踏み入れたくなるはずです。



最後まで読んでニャ!
ASMRの基本:読み方・意味・定義


最近は、テレビ番組で特集されたり、企業のプロモーションでASMRが使われたりして、ちょっとずつ世の中に認知されるようになってきました。
私もテレビで紹介される度に、画面にかじりつくようにして観ています。でも、まだよく知らない人にとっては「ASMRってそもそも何?」って思いますよね。



まずは、ASMRとは一体何なのか、基本的なところから見ていきましょう。
ASMRの読み方は
ASMRは「Autonomous Sensory Meridian Response」の略称です。
読み方は、一般的に「エー・エス・エム・アール」とアルファベットをそのまま読みます。



ネルはあすまるのほうがいいニャ!
また、ASMR動画を制作・投稿する人は「ASMRtist(アスマリストまたはアズマーティスト)」と呼ばれます。これはASMRとArtist(アーティスト)を組み合わせた造語です。
ASMRの意味するもの
「Autonomous Sensory Meridian Response」を日本語に直訳すると「自律感覚絶頂反応」となります。
Wikipediaなどでもこの訳が紹介されていますが、少し難解で、ともすると誤解を招きやすい表現かもしれません。



難しくてぜんぜんわからないニャ!
より分かりやすく言い換えるならば、「特定の視覚的・聴覚的な刺激によって引き起こされる、脳がゾワゾワするような、あるいは非常にリラックスする心地よい感覚や反応」といったところでしょう。
ASMRの身近な体験:誰もが知る「絵本の読み聞かせ」の心地よさ
「ASMRって、なんだか特別な人だけが感じるもの?」と思うかもしれません。しかし、実は私たちの多くが、子供の頃にその原型とも言える体験をしています。それが、「お母さん(あるいはお父さんなど、身近な大人)による絵本の読み聞かせ」です。
ゆっくりと優しい声で語られる物語。ページをめくるかすかな音。その声に耳を傾けているうちに、心が安らぎ、いつの間にかうとうとと眠りに誘われた…そんな温かい記憶はありませんか?



あれがまさにASMRです!
あの、何とも言えない心地よさや安心感に包まれる感覚。それこそが、ASMR体験の本質に近いものと言えるのではないでしょうか。物語の続きが気になる一方で、深いリラックス状態へと導かれる。これはASMRがもたらす効果の一つです。



ネルもお母さんの鳴き声が大好きニャ!
では、なぜ「絵本の読み聞かせ」がこれほど心地よいのでしょうか。 実は、ASMRの研究で知られる海外のサイト「ASMR University」では、ASMRという現象が起こりやすい条件として、次のような状況が挙げられています。
- 相手を信頼し、安全だと感じている
- 相手の接触が穏やかで危険がない
- 相手がささやくように静かに話す
- 相手が小さな音を作り出す
- 相手の行為が何らかの役に立つか面白いと感じる
これを言い換えると、「あなたにとって親切で優しい人が、あなたに何らかの集中的な注意を与えているとき」となります。
こうして見ると、「絵本の読み聞かせ」は、まさにこれらのASMRが起こる条件にぴったりと当てはまることがわかります。信頼できる身近な大人が、安全な環境で、優しい声と物語を通して、子供一人ひとりに愛情深い注意を注いでくれる。この安心感に満ちた状況と、穏やかな聴覚刺激の組み合わせが、ASMR特有の心地よい感覚を生み出すのです。
このように、ASMRは決して遠い存在ではなく、私たちの日常や記憶の中に、そのヒントが隠されているのです。
ASMRの発祥から用語誕生まで


ASMRという言葉や概念は、どのようにして生まれ、広まっていったのでしょう
2007年頃: インターネットの健康フォーラムサイト「Steady Health」にて、「Weird sensation feels good(奇妙な感覚が気持ちいい)」というスレッドが立てられ、同様の感覚を持つ人々が体験を共有し始めたのが、ASMRコミュニティの萌芽とされています。この時点ではまだ「ASMR」という名称はありませんでした。
2009年: YouTubeに「WhisperingLife(ささやき生活)」というチャンネルが登場。これが最初期のASMR専門チャンネルの一つと言われています。ただこの時もまだASMRという言葉は存在しません。もし興味があったら、Youtubeで最古のASMR動画をチェックしてみてください。※ちなみに映像はなく、音声のみです。
アメリカのジェニファー・アレン(Jennifer Allen)氏が、この名もなき感覚に「ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)」という名称を提唱しました。彼女はFacebook上にASMRグループを立ち上げ、情報交換の場を設けるなど、ASMRの認知と普及に大きく貢献しました。
2011年: FacebookにASMRページが設立され、WikipediaにもASMRの項目が作られました。
FacebookのASMRグループのメンバーによって、毎年4月9日が「国際ASMRデー(International ASMR Day)」として宣言されました。
世界ではASMRは流行してる?
グーグルトレンドで世界でどれくらい流行しているのか調べてみました。世界のGoogleの検索数から、人気度の動向をグラフで表したものです。


2011年ごろから注目を集め始め、その後10年以上にわたり人気は右肩上がりです。



個人的には、今後もまだまだ伸びていくと感じています。
では、日本はどうでしょう。


こちらも凄い伸びですね。日本では2017年頃から注目が集まってきて、現在も人気は右肩上がりです。
では、国別に見るとどうでしょう。


韓国が圧倒的ですね。実は韓国では一足先にASMRブームが起きていて、YouTubeに動画がたくさんアップされています。私も好きな韓国のASMRistがたくさんいます。
ASMRの仕組み:なぜ心地よいのか?(科学的側面から)
特定の刺激がなぜASMRという心地よい感覚を引き起こすのか、その正確なメカニズムはまだ完全には解明されていません。しかし、いくつかの科学的な説が提唱されています。
- 脳内物質の分泌: エンドルフィン(快感をもたらす)やオキシトシン(安心感や絆を深める、「愛情ホルモン」とも呼ばれる)といった脳内物質の分泌が関与している可能性が指摘されています。
- 特定の脳波の誘導: リラックス状態の時に出やすいα波や、より深いリラックス状態や睡眠導入時に見られるθ波が誘導される可能性も考えられています。
- 共感覚(シナスタジア)との関連: ある刺激に対して複数の感覚が同時に生じる「共感覚」を持つ人がASMRを感じやすいという研究報告もあります。
現在のところ、ASMRは個人の主観的な体験によるところが大きいですが、多くの人が実際にリラックス効果や心地よさを感じていることから、心理学や脳科学の分野でさらなる研究が進められています。
ASMRの驚くべき効果と活用シーン
ASMRを体験することで、多くの人が様々なポジティブな効果を報告しています。
- リラックス効果: ストレスや緊張が和らぎ、穏やかな気持ちになれます。
- 睡眠導入: 心地よい刺激が眠気を誘い、寝つきが悪い時のサポートとして活用されています。実際に、不眠に悩む人々がASMRで睡眠の質が改善したという声は少なくありません。
- ストレス・不安の軽減: 日常生活で感じる精神的なプレッシャーや不安感を和らげる手助けとなることがあります。PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ退役軍人や、ストレスレベルの高い職業(救命士、消防士、教師、弁護士など)の人々がASMRを心のケアに利用しているという報告もあります。ITmadia 参考記事:
- 集中力向上: 周囲の雑音をシャットアウトし、勉強や作業に集中するためのBGMとして活用する人もいます。
- 気分の高揚・ポジティブな感情: 心地よい刺激によって、気分がリフレッシュされたり、前向きな気持ちになったりすることがあります。
- ティングル(ゾクゾク感)の快感: 頭部、首筋、背中などに感じる独特のゾワゾワとした感覚(ティングル)そのものを楽しむ人もいます。
ただし、これらの効果には個人差があり、医学的に確立された治療法ではありません。あくまで日常生活を豊かにするツールの一つとして捉えるのが良いでしょう。
ASMRはフェチ?誤解と真実





冒頭に「ASMRはフェチじゃない!」って断言したのですが、これにはわけがあります。
ASMRについて語られる際、しばしば「フェチ」という言葉と関連付けられることがあります。しかし、これは大きな誤解です。
結論から言うと、ASMRは「フェチ(フェティシズム)」、特に性的な意味合いでのフェチとは異なります。
一般的に「フェチ」という言葉は、特定の物や身体の一部、状況に対して性的な興奮を覚える「性的倒錯」を指すことが多いです。精神分析学のフロイトも、これをある種の性の逸脱現象として説明しています。
一方、ASMRの主な目的や体験は、性的興奮ではなく、リラックス、安心感、心地よい感覚(ティングル)です。2015年に行われた英国の研究者の調査では、ASMRコンテンツを性的興奮のために利用していると回答した人は全体のわずか5%に過ぎず、大多数(84%)はそのような認識を否定しました。ITmedia
参考記事:ASMRという言葉を考案したジェニファー・アレン氏も、この現象に名前を付ける際、性的な連想を避けるために「オーガズム」とは異なる言葉を意図的に選んだと語っています。



では、なぜこのような誤解が生じるのでしょうか。
- 「脳のオーガズム」という誤解を招く表現: 一部でASMRが「脳がとろけるような快感」などと表現されることから、性的なオーガズムと混同されやすかったと考えられます。
- 一部の性的なコンテンツの存在: ASMRという言葉を使いつつも、性的なニュアンスを含むコンテンツが一部に存在することも、誤解を助長している可能性があります。
- 日本における「フェチ」という言葉の広義な使われ方: 日本では「音フェチ」「匂いフェチ」のように、必ずしも性的な意味を含まない「特定のものが好き」という意味で「フェチ」という言葉が使われることがあります。このため、「ASMRもそういった『○○好き』の一種でしょ?」と捉えられやすいのかもしれません。


ASMRと「音フェチ」の違い





実は、私は昔から音フェチでした。(もちろん性的なニュアンスは含みません)
中学生の頃に「1/fゆらぎ」のCDを10枚以上持っていました。


私のコレクションの中に「α波・1/fマインドコントロール 滝の飛沫」というCDがあったのですが、これは大きな滝の「ザァーーーーーー」という音だけが45分間収録されたものです。普通の人なら絶対買いませんよね・・・



前置きが長くなりました。ASMRと音フェチの違いついて解説します。
「音フェチ」という言葉は、特定の音に対して心地よさや愛着を感じることを指します。この点ではASMRと共通する部分もあります。
明確な違いは「音に人が介在するかどうか」という視点で整理できます。
- 音フェチ: 自然の音(雨音、波の音)、機械の音、特定の物の音など、人が直接的に関与していない純粋な音も対象になります。
- ASMR: 多くの場合、誰かが意図的に出す音(囁き声、タッピング音、作業音)や、誰かの存在を感じさせる状況(ロールプレイなど)がトリガーとなります。「人が介在する」ことによる安心感や親密さが重要な要素となることが多いです。
この観点から見ると、ASMRは「音フェチ」の中でも、特に「人が介在する音」によって引き起こされる特定の感覚や反応を指す、より限定的な概念と捉えることができるかもしれません。



つまり、ASMRは音フェチの一種ということになるね。



私はそう考えてる!
ASMRと「声フェチ」の違い


「声フェチ」は、特定の声質や話し方に強い魅力を感じることを指します。これもASMRのトリガーの一つである「囁き声」などと関連が深いです。 例えば、一部の歌手や声優、ナレーターの声には「1/fゆらぎ」が含まれていると言われ、これらがリラックス効果や心地よさをもたらすことがあります。
- 代表的な歌手:MISIA、美空ひばり、宇多田ヒカル、 徳永英明、Lia、Aimerなど
- 歌手以外:声優の花澤香菜、俳優・ナレーターの森本レオ、モノマネ芸人の青木隆治など Wikiより
たしかに私は、森本レオさんの声を聴くと心がリラックスして、眠くなるという現象を体験しています。
「新世紀エヴァンゲリオン」で有名なガイナックスが制作して1987年に劇場公開された「王立宇宙軍 オネアミスの翼」で森本レオさんが演じる主人公の「シロツグ・ラーダット」が冒頭で語るシーンなのですが・・・映画が始まって5分も経たないうちから強烈な眠気に襲われました。
名作なので興味があればどうぞ。
声フェチも、ASMRのトリガーの一つとして考えられます。人が発する「声」という音に心地よさを感じる点で共通しています。
ただし、声フェチの中でも、特に「萌え声」と呼ばれるような、性的な魅力を強調する目的で使われる声のコンテンツは、リラックスやティングルを主目的とするASMRとは区別して考えるべきでしょう。
要するに、ASMRは性的な興奮を求めるものではなく、主にリラックスや心地よい感覚を追求するものです。そのトリガーとして特定の音や声が使われるため、「音フェチ」や「声フェチ」と共通する領域はありますが、その目的と体験の質において異なると理解することが大切です。
ASMRの多様なトリガー(種類)
ASMRを引き起こすきっかけとなる刺激を「トリガー」と呼びます。トリガーには様々な種類があり、何に心地よさを感じるかは人それぞれです。
感覚の種類から見たASMR



ASMRで得られる感覚は、大きく分けて2つのタイプがあります。
- 肉体的感覚: 頭、首筋、背中などが「ゾワゾワ」「ピリピリ」するような、くすぐったいような物理的な感覚。これを「ティングル(Tingle)」と呼びます。
- 心理的感覚: 安心感、リラックス、穏やかさ、眠気といった精神的な心地よさ。
人によってはティングルを強く求める人もいれば、リラックス効果を重視する人もいます。また、同じ人でも日によって求める感覚が違うこともあります。
代表的なASMRトリガー
以下に代表的なトリガーの種類を挙げます。
- 聴覚系トリガー(音):
- 囁き声 (Whispering): 優しく、息遣いが感じられるような小さな声。
- タッピング (Tapping): 指や爪で様々な素材(木、ガラス、プラスチック、マイクなど)を軽く叩く音。
- スクラッチング (Scratching): 爪や道具で表面を優しく引っ掻く音。
- ブラッシング (Brushing): ブラシで何かを撫でる音、マイクをブラッシングする音など。
- 口の音 (Mouth Sounds): リップ音、舌打ちなど。(咀嚼音とは区別されることも)
- 咀嚼音 (Eating Sounds): 食べ物を食べる音。好き嫌いがはっきり分かれるトリガーです。
- 耳かき音 (Ear Cleaning Sounds): 実際に耳かきをしているような音や、それを模倣した音。
- ページをめくる音 (Page Turning): 本や雑誌のページをめくる、紙が擦れる音。
- キーボードのタイピング音 (Keyboard Typing): リズミカルなタイピング音。
- リキッドサウンド (Liquid Sounds): 水を注ぐ音、炭酸のシュワシュワする音、スライムをこねる音など。
- 自然の音 (Nature Sounds): 雨音、焚き火の音、波の音、風の音、鳥のさえずりなど。
- クラフト音 (Crafting Sounds): ハサミで紙を切る音、テープを剥がす音、物を組み立てる音など。
- 視覚系トリガー(映像・動作):
- ハンドムーブメント (Hand Movements): カメラの前で手をゆっくりと滑らかに動かす動作。
- 丁寧な手つき (Meticulous Tasks): 物を丁寧に扱ったり、何かをゆっくりと組み立てたり、絵を描いたりする手元の動き。
- ライトプレイ (Light Play): ペンライトなどの光をゆっくり動かしたり、点滅させたりする視覚刺激。
- アイコンタクト (Eye Contact / Personal Attention): カメラ越しに優しく見つめられたり、自分に注意が向けられていると感じられたりすること。
- 表情 (Facial Expressions): 穏やかな微笑みや、優しい眼差し。
- 触覚系トリガー(想像によるものも含む):
- ASMR動画においては、直接的な触覚刺激はありませんが、マッサージやヘアカット、耳かきなどをされているかのような視覚的・聴覚的情報によって、触れられているような感覚を想起させることがあります。ロールプレイ動画でよく見られます。
これらのトリガーは単独で使われることもあれば、複数組み合わせて使われることもあります。



私がいちばん好きなのはひっかく音!(スクラッチング)



ネルはひっかくの得意ニャー!




人気のASMRジャンルとコンテンツ
ASMRには様々なジャンルやコンテンツ形式があります。
- ロールプレイ (Role Play) ASMR: 美容師、医者、セラピスト、友人など、特定の役割を演じながらASMRトリガーを提供する人気のジャンルです。視聴者はまるでそのサービスを実際に受けているかのような没入感を味わえます。視覚(演者の仕草や表情)、聴覚(セリフや作業音)、そして想像上の触覚といった複数のトリガーを組み合わせた、複合的なASMR体験と言えるでしょう。
- No Talking ASMR: 一切話さず、タッピングやスクラッチングなどの音のトリガーのみで構成されるASMR。作業中や睡眠時にBGMとして流したい人に人気です。
- 環境音・自然音ASMR: 雨音、焚き火、森の音、カフェの雑踏など、特定の環境音を長時間流すもの。リラックスや集中に適しています。
- Vtuber ASMR: バーチャルYouTuber(Vtuber)がアバターを使って行うASMR。キャラクターの世界観と合わせたユニークなASMRが楽しめます。
- Unintelligible Whispering(聞き取れない囁き): 何を言っているか分からない程度の小さな囁き声。意味を追う必要がないため、より音そのものに集中できます。
- トリガー詰め合わせ (Trigger Assortment): 様々な種類のトリガーを短時間で次々と繰り出す形式。自分の好きなトリガーを見つけやすいです。
ASMRの安全な楽しみ方と注意点
ASMRは心身に良い効果をもたらす可能性がありますが、より安全に楽しむためにはいくつか注意点があります。
- イヤホン・ヘッドホンの音量に注意: ASMR動画は微細な音を拾うために高感度なマイクで収録されていることが多く、小さな音でもしっかり聞こえます。大音量で長時間聴き続けると、聴覚に負担をかける可能性があります。心地よいと感じる最小限の音量で楽しみましょう。
- 適度な聴取時間と休憩: 長時間連続して聴くのは避け、1時間に一度は休憩を挟むなど、耳を休ませることを心がけましょう。
- 依存しすぎない: ASMRの心地よさから、ASMRがないと眠れない、落ち着かないといった状態になる可能性も考えられます。あくまでリラックスや睡眠の補助として活用し、ASMRだけに頼りすぎないようにしましょう。
- 不快な場合は無理しない(ミソフォニアなど): 特定の音に対して強い嫌悪感や苦痛を感じる「ミソフォニア(音嫌悪症)」を持つ人もいます。咀嚼音や特定の囁き声などが不快に感じる場合は、無理に聴き続ける必要はありません。自分にとって心地よいと感じるトリガーを選びましょう。
- コンテンツの選択: ASMR動画の中には、意図せず不快な広告が含まれていたり、品質の低いものも存在します。信頼できるASMRtistのチャンネルを選んだり、コメント欄で評判を確認したりするのも良いでしょう。
- 就寝前の利用: 就寝前にASMRを聴く場合は、タイマーを設定して自動的に再生が停止するようにすると、睡眠を妨げずに済みます。
ASMRの現状と今後の展望
ASMRの人気は世界的に広がりを見せており、特に韓国などでは大きなブームとなっています。日本でもテレビや雑誌で特集が組まれるなど、その認知度は年々高まっています。
- 研究の進展: ASMRのメカニズムや効果に関する科学的な研究はまだ途上ですが、心理学、脳科学、医学などの分野で関心が高まっています。今後、より詳細な効果が解明されれば、ストレス関連障害や睡眠障害の治療・緩和への応用も期待されます。
- 応用分野の拡大:
- 医療・福祉: 不安緩和、痛み軽減、認知症ケアなどでの活用が模索されています。
- 教育: 学習時の集中力向上、オンライン授業でのストレス軽減など。
- マーケティング・広告: 商品やサービスのプロモーションにASMRの手法を取り入れる企業も増えています。
- 新しい技術との融合:
- VR (仮想現実) /AR (拡張現実) ASMR: より没入感の高いASMR体験が可能になり、視覚と聴覚、さらには触覚(触覚デバイスと連携した場合)を組み合わせた新しいコンテンツが期待されます。
- バイノーラル録音技術の進化: よりリアルで立体的な音響体験を提供する技術の向上が、ASMRの質をさらに高めるでしょう。
ASMRは、単なる流行を超えて、人々の生活の質を高める可能性を秘めた文化として発展していくことでしょう。
まとめ:あなたにぴったりのASMRを見つけよう
ASMRは、現代社会の喧騒の中で、手軽に得られる癒やしの一つです。その魅力は、体験した人にしか分からない不思議な心地よさにあります。
- まずは色々試してみる: YouTubeなどの動画サイトで「ASMR」と検索し、気になるキーワード(例: 「ASMR ささやき」「ASMR タッピング」)で動画を探してみましょう。
- イヤホンやヘッドホンを使う: ASMRの醍醐味である微細な音や左右の音の広がりを感じるためには、イヤホンやヘッドホンの使用が強く推奨されます。
- リラックスできる環境で: 静かで落ち着ける場所で、ゆったりとした気持ちで聴くのが最も効果的です。
この記事を通じて、ASMRの世界に少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。世の中には無数のASMR動画があり、日々新しい作品が生まれています。ぜひ、あなたにとって最高の癒やしとなるASMRを見つけて、心豊かな時間を過ごしてください。