ケンタ
セリカ
ひと口にレコーダーと言っても色々と種類がありますが、有名なASMRtistたちが使っているレコーダーのほとんどは「リニアPCMレコーダー」と言われるタイプなので、今回はリニアPCMレコーダー限定でご紹介します。
目次
リニアPCMレコーダーとは
あれこれと機種を選ぶ前に、有名なASMRtistたちが使っている「リニアPCMレコーダー」とは何なのかを知っておく必要があります。
ケンタ
確かにレコーダーと言うと、会議や商談などを録音する「ICレコーダー(ボイスレコーダー)」を思い浮かべる人が多いと思うんですけれど、「リニアPCMレコーダー」と「ICレコーダー」の圧倒的な違いは、「音質」です。
レコーダーは、端的に言えばアナログな音をデジタルデータに変換する機器ですが、「リニアPCMレコーダー」と「ICレコーダー」はデジタルデータに変換する方式が全く違います。
一般的なICレコーダーの録音形式は「MP3」や「WMA」ですが、これは音を圧縮してデータ化しているので音質が劣化してしまいます。
これに対して「リニアPCMレコーダー」は、音が圧縮されません。
つまり、データ化による音質の劣化が少なく、原音に忠実に録音できるのが「リニアPCMレコーダー」というわけ。
ちなみに「iPhone」の音声ファイルの形式は「m4a」で、これは圧縮形式なのですが、「可逆圧縮方式」「ロスレス圧縮」とも言われていて、音が全く劣化しないそうです。
ケンタ
おそらくデジタルカメラ市場がiPhoneによって駆逐されたのと同じ現象が、近い将来レーコーダー市場でも起きるのではないかと思ってます。いや、もう既に起きてるのかも知れませんね・・・
ICレコーダーの主要メーカーは「ZOOM」「TASCAM」「SONY」「OLYMPUS」「Panasonic」などがありますが、ASMRtistたちが好んで使っているメーカーは主に下記の2社です。
TASCAM
TASCAM(タスカム)は、日本の音響機器メーカーである「ティアック株式会社」が持つ音響機器ブランドです。1971年に誕生した老舗ブランドで、世界中のミュージシャンに愛用されています。
ZOOM
ZOOM(ズーム)は、1983年設立の日本の音響機器メーカーです。2006年からハンディレコーダー市場に参入し、現在ではイタリア、アメリカ、イギリス、香港、中国に関連会社があります。ビデオ会議システムのZOOMは全くの別会社。
それでは前置きはこれくらいにして、ASMRの録音に最適な「リニアPCMレコーダー」でオススメの機種をご紹介していきます。
手軽にASMRを始めたい人向け TASCAM DR-05X
高性能でありながらリーズナブルな価格で、世界中のASMRtistたちが愛用していると言われているのが、TASCAMの「DRシリーズ」です。その中でもエントリーモデルである「DR-05X」はこれからASMRを録音してみたいという人にはぴったりのレコーダーです。
とてもコンパクトで持ち運びに便利なことに加え、操作しやすい日本語メニューだから初心者にも安心です。
旧「DR-05」はロングセラーの定番レコーダーでしたが、2019年2月に発売された後継機「DR-05X」はUSBオーディオインターフェースが追加されました。USBでPCやスマートフォンと接続すれば、ライブ配信なども可能になります。
左右に2つのマイクも備えていますので、すぐにでも録音が可能です。
「DR-05X」のお値段は¥12,000前後です。
みたらし団子の咀嚼音(旧DR-05) チャンネル:erina ASMR
色んなトリガーに挑戦したい人向け TASCAM DR-07X
「DR-07X」は「DR-05X」の上位機種で、可動型マイクを搭載しています。
マイクを左右に広げた状態のA-B方式は、大人数の合唱を録音したい場合など、広がりのある音を録音したい場合に使います。
マイクを折り畳んだ状態のX-Y方式は、アコースティックギターのデュオを録音したい場合など、中抜けしにくい録音が可能です。
ASMRだと、耳かきやロールプレイなど左と右で違う音を出して臨場感を演出したい場合はA-B方式、咀嚼音やスライムなど正面の音をより鮮明に聴かせたい場合はX-Y方式というように、トリガーによってポジションを変更すれば、狙い通りの音を録音することが可能です。
「DR-07X」のお値段は¥15,000前後です。
X-Y方式とA-B方式の両方で録音した動画です。(旧DR-07 MKⅡ) チャンネル:DonnaASMR
プロ並みの録音をしたい人向け TASCAM DR-40X
「DR-07X」と同じA/B、X/Y方式切り替え可能なマイクを備えていることに加え、XLR/TRS入力を搭載しています。
「DR-40X」は内蔵のマイクを使っても良いのですが、より高性能な「コンデンサーマイク」を接続することができる「XLR端子」を搭載しています。
コンデンサーマイクとは「音の振動を電圧の変化に変換」するマイクのことで、従来のマイクよりも感度が高く、比較的高価なものです。高いクオリティーを求めるASMRtistたちは、レコーダーにコンデンサーマイクを接続して録音している人が多いです。
「DR-40X」のお値段は¥20,000前後です。
色々なトリガー詰め合わせ(旧DR-40) チャンネル:hatomugi ASMR
プロ並みの録音をしたい人向け2 ZOOM H4n Pro
海外のASMRtistに最も人気があるのがZOOMの「H4n」です。特徴はUSBオーディオ・インターフェースを備え、4チャンネル同時録音が可能で、機能的にはTASCAMのDR-40Xに近いです。
日本人はTASCAMユーザーが多い印象ですが、使い方は一度覚えてしまえばどのメーカーもさほど変わりませんので、あとは好みの問題だと思います。
「Zoom H4n Pro」のお値段は¥23,000前後。
韓国の人気イケメンASMRtistの耳かき(H4n Pro) チャンネル:Babzi ASMR
シチュエーションに合わせた音に拘りたい人は ZOOM H5
「Zoom H5」の最大の特徴はシーンに応じて最適なマイクを選べるZOOM独自の「マイクカプセル交換システム」です。
なんと・・・多彩なシチュエーションに合わせてレコーダー上部のマイクが交換できるんですよ。
動画投稿も100件を超えてくると、ネタ切れやマンネリ化が問題になりますが、このマイクならその心配はなさそうですね。
「Zoom H5」のお値段は¥30,000前後です。
ネイルタッピングやブラッシング。(H5 + XYH-5) チャンネル:Caroline ASMR
完全プロ仕様の機器で録音を極めたいなら ZOOM H6
「Zoom H6」はH5と同じ「マイクカプセル交換システム」が搭載されています。更に6チャンネルの同時録音が可能です。
大規模なライブやプロのミュージシャンがレコーディングに使ったりするレベルなので、ASMRにこれほどのスペックが必要かと言われたら、正直言って必要ないのですが、音をいくつも重ねたりして、誰よりも凝ったASMRで視聴者を驚かせたいならアリかも知れませんね!
「Zoom H6」のお値段は¥40,000前後です。
トリガー集(H6 + XYH-5) チャンネル:PASMO peace project
まとめ
いかがでしたか?
YouTubeには各機種のマイクのレビューがたくさん投稿されていますので、購入する前に是非チェックしてみてください。
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最後までお付き合いいただきありがとうございました。